社会人として経験していく中で、ふとキャリアに悩むときってありますよね。

隣の芝生は青く見えるもの!
どうしても学生時代の友達や仕事の同僚と比較してしまいがち…
そんな大人にとって、自己分析のやり方は、学生時代の就職活動とは少し違った視点が必要です!
本記事では、そんなキャリアのモヤモヤを解消するために、大人向けの自己分析のやり方を、具体的なステップで徹底解説します。
自分だけの自己分析ノートが作れるテンプレートダウンロードできますので、ぜひ活用して自分の軸を見つけてみてください!
また、転職エージェントに登録すればいろんなツールや専門家があなたの転職活動を支援してくれます!
ほとんどが登録無料なので気になるエージェントに登録することをおすすめします!
大人の自己分析はなぜ必要?やり方を知る前に押さえたいキャリアの軸

そもそも、なぜ大人になっても自己分析は必要なのでしょうか?
一度立ち止まって自己分析をすることは、今後のキャリアに非常に影響が出る可能性があります。
特に自分の中にしっかりとした「軸」がないと感じる方は、知らず知らずのうちに望まない方向へ進んでしまっている可能性もあります。
この章では、
- 社会人が自己分析をしないと陥りがちな失敗パターン
- 自己分析で見えてくる仕事の価値観と人生の目的
- 転職や現職、ひいては人生全体への良い影響
について見ていきます。
まずは、自己分析に取り組む意義を明確にしていきましょう!
社会人が自己分析をしない場合に陥る「キャリアの失敗パターン」

まず結論として、自己分析を怠るとキャリアで思わぬ落とし穴にはまることがあります。
自分の価値観や適性を理解しないまま、周囲の評価や待遇といった表面的な理由だけで仕事を選んでしまうからです。
例えば、
「給料はいいけど全くやりがいを感じられない」
「昇進したけど向いていないマネジメント業務で心身ともに疲弊する」
といった状況に陥ることです。
その結果、短期離職の繰り返し、仕事へのモチベーションが完全に失ってしまうことにつながります。
「こんなはずじゃなかった」という失敗を避けるためにも、まずは自分自身を深く知ることが全てのスタートラインになります。
自己分析で明確になる「仕事の価値観」と「人生の目的」

自己分析を行う最大のメリットは、「仕事の価値観」と「人生の目的」という、自分だけのコンパスが手に入ることです。
過去の経験を一つひとつ丁寧に振り返ることで、自分がどんな時に喜びを感じ、何に情熱を注げるのかがハッキリと見えてきます。
例えば、
といった仕事における価値観や、
という人生レベルでの目的が言葉にできるようになります。
この自分だけのコンパスがあれば、キャリアの岐路に立った時も、目指すべきゴールに向かって進んでいけます。
転職・現職での活躍・人生の充実に繋がる

自己分析から得られる気づきは、転職活動の場面だけでなく、今いる職場での活躍、ひいては人生全体の充実にも繋がっていきます。

私も新卒時の自己分析がしっかりできていなかったため、遠回りしていたと思ってます。
もっとしっかりとやっていればと後悔しています…
自分の強みや得意なことを正確に把握し、最大限に活かせる環境を選んだり、今の仕事での役割をより良くしたりできるようになるので転職の機会でなくても、今自己分析をすることも有益な時間になります。
仕事の満足度が上がれば、プライベートの時間も自然と充実します。
自己分析の時間は、より良い未来を作るための自分への投資です。
大人の自己分析のやり方 ~ノートとツールを使った3ステップ~

お待たせしました、ここからは具体的な自己分析のやり方を解説します。
過去・現在・未来という3つの時間軸に沿って自分を掘り下げることで、一貫性のある「自分だけの軸」が見えてくるようになります。
- Step1:過去の経験から強みと感情を洗い出す
- Step2:現在の自分を客観視する
- Step3:未来の理想から「譲れない軸」を見つける
この3ステップを順番に進めて自己分析を行っていきましょう。
ダウンロードできる自己分析シートもご用意しているので、焦らずじっくり取り組んでみてください!
Step1:過去の経験から強みと感情を洗い出す(モチベーショングラフ)

最初のステップは、過去の経験を振り返り、自分の感情が動いた瞬間を洗い出します。
この作業では、自分のモチベーションの源泉や価値観を知るヒントが隠されています。
おすすめなのが「モチベーショングラフ」を作成することです。
モチベーショングラフの例としてはこんなイメージです↓

横軸に時間(幼少期〜現在)、縦軸にモチベーションの高さをとり、人生の出来事を曲線で結びます。
なぜモチベーションが上がったのか、下がったのかを深掘りすることで、自分の強みや喜びを感じるポイントが見えてきます。
モチベーショングラフはこちらからダウンロードできます。
合わせて「出来事の深堀り表」も付いていますので落とし込んでみてください。
ポジティブな経験を振り返る質問リスト
モチベーショングラフでモチベーションが高かった時期について、さらに深掘りしていきましょう。
この章で紹介した質問リストについては後ほどダウンロードできますので、ダウンロードして一つ一つの質問に向き合ってみてください。
- これまでの人生で、最も達成感があった経験は何ですか?
- どんな活動をしている時に「楽しい」「時間を忘れる」と感じますか?
- 人から褒められて、特に嬉しかった言葉は何ですか?
- どんなスキルや知識を身につけることに喜びを感じましたか?
- 困難を乗り越えた経験はありますか?その時どうやって乗り越えましたか?
このような質問への答えをノートに書き出して棚卸することで、自分では当たり前だと思っていたことが、実は「強み」であることもあります。
ネガティブな経験を振り返る質問リスト
逆に、モチベーションが下がった時期の経験にも、大切なヒントが隠されています。
自分が「嫌だ」「避けたい」と感じることを知って、自分に合わない環境や仕事も把握しましょう。
- これまでで、最も「つらい」「悔しい」と感じた経験は何ですか?
- どんな状況や環境にいると、ストレスを感じやすいですか?
- やりたくないのに、やらなければならなかったことは何ですか?
- 人から言われて、傷ついたり、やる気をなくしたりした言葉はありますか?
- 途中で投げ出してしまったことや、挫折した経験はありますか?その原因は何でしたか?
ネガティブな経験は直視するのが辛いかもしれませんが、自分の「譲れない価値観」を見つけるための重要な手がかりになるかもしれません。
Step2:現在の自分を客観視する(Will/Can/Must・他己分析)

過去の振り返りが終わったら、次は「現在の自分」に目を向けます。
ここでは、主観だけでなく客観的な視点を取り入れることが重要です。
有名なフレームワークである「Will/Can/Must」や、信頼できる人にお願いする「他己分析」を通じて、今の自分を分析してみてください。
自分が見ている自分と、他人から見えている自分とのギャップを知ることで、新たな強みや課題も発見できます。
このステップで、自分の現在地を把握して、未来への道筋を描くための土台にしてください。
こちらからWill/Can/Must整理シートがダウンロードできます↓
強み・スキル・知識を整理する「9-BOX」の活用
現在の自分の能力を整理するのに役立つのが「9-BOX」というフレームワークです。
本来は人材評価に使われるものですが、自己分析にも応用できます。
縦軸に「好き・得意」「普通」「嫌い・苦手」、横軸に「成果が出た」「普通」「出なかった」を設定し、これまでの仕事や経験を9つのマスに分類してみてください。
9-BOXの例としては下記の通りです。(例:社会人5年目、IT企業営業職)
| 成果が出なかった | 成果が普通 | 成果が出た | |
|---|---|---|---|
| 好き・得意 | 【やり方や環境が合っていないかも】 ・新規事業の企画案を考え、社内コンペに提出した(→落選) | 【ポテンシャルあり!伸ばしたい分野】 ・Excelを使った売上データの分析・可視化 ・顧客に響く提案資料のデザインや構成の工夫 | 【👑 最も活かすべき自分の強み】 ・顧客の課題を深くヒアリングし、信頼関係を築くこと ・複雑な要件を整理し、解決策を企画・提案すること |
| 普通 | 【課題・要改善エリア】 ・会社で導入されたCRM(顧客管理ツール)の活用 | 【評価されるが、情熱はそこそこ】 ・競合他社のサービス情報収集 ・上司や関連部署への報告書作成 | |
| 嫌い・苦手 | 【💀 明確に避けるべきこと】 ・プログラミングの基礎研修(→挫折した) ・飛び込み営業 | 【できれば避けたい業務】 ・細かい経費精算 ・社内イベントの幹事 | 【成果は出るけど、実はストレス源】 ・新規開拓のためのテレアポ(目標件数は達成) |
特に「好き・得意」で「成果が出た」マスに入ったものは、あなたの核となる強みです。
逆に「嫌い・苦手」で「成果が出なかった」ものは、今後避けるべき分野かもしれません。
このように可視化することで、自分の特性が一目瞭然になります。
9-BOXもこちらからダウンロードできます↓
周囲からの評価(他己分析)を取り入れる質問例
自分一人で分析していると、どうしても思い込みや偏りが生じてしまいます。
そこで、信頼できる家族や友人、同僚に協力してもらい「他己分析」を行いましょう。
自分では気づいていない長所や短所を教えてもらう絶好の機会です。
お願いする際は、以下の質問例を参考にしてみてください。
- 私の長所(強み)はどんなところだと思いますか?
- 逆に、私の短所(改善した方がいい点)はどんなところですか?
- 私って、周りからどんな人に見えていますか?
- どんな仕事が向いていると思いますか?
- 第一印象と、今の印象でギャップはありますか?
率直な意見をもらうためにも、「今後のキャリアの参考にしたいから、正直に教えてほしい」と目的をしっかり伝えることも大切です。
Step3:未来の理想から「譲れない軸」を見つける

過去と現在の分析が終わったら、いよいよ最後のステップ「未来」を描きます。
これまでの分析で明らかになった自分の価値観や強みをもとに、自分が本当に望むキャリアや人生の姿を具体的にイメージしていく作業です。
ここでは「こうあるべき」という固定観念や、「自分には無理だ」という限界を一旦取り払い、自由に理想を描くことがポイントです。
このステップを通じて、これまでぼんやりとしていた自分の進むべき方向が定まり、キャリア選択における「譲れない軸」が明確になります。

ここは特に大事だと思ってます!
人生のゴール設定です。
「どんな生き方をしたいか」「どう働きたいか」を深掘りする
未来を描く上で重要なのは、「どんな会社に入りたいか」という短期的な視点ではなく、「どんな生き方をしたいか」という長期的な視点を持つことです。
以下の質問を通じて、自分の理想の未来を具体的に言語化してみましょう。
- 時間やお金の制約がなかったら、どんなことに挑戦したいですか?
- 5年後、10年後、どんな自分になっていたいですか?(仕事面・プライベート面)
- 「こんな働き方ができたら最高だな」と思うのは、どんな働き方ですか?
- 仕事を通じて、社会や誰かにどんな影響を与えたいですか?
- 人生の最後に「良い人生だった」と思えるために、絶対に欠かせないことは何ですか?
すぐには答えが出ないかもしれませんが、じっくり考えてみましょう。
自分が本当に大切にしたい価値観、「人生の軸」が見えてきます。
自己分析の結果を「転職の軸」としてまとめる方法
自己分析で得られた「強み」「価値観」「理想の未来」を統合し、具体的な「転職の軸」に落とし込みましょう。
これは、企業選びや面接での自己PRの核となる部分です。
例えば、以下のように整理できます。
このように軸を定めることで、求人情報に振り回されることなく、自分に本当に合った企業を見つけられるようになります。
また、面接でも「なぜこの会社なのか」という問いに、説得力を持って答えられるようになります。
【テンプレート付】自己記録ノートの書き方とおすすめツール

自己分析を効率的に進めるには、考えたことを記録していく「自己分析ノート」の作成は必須です!
頭の中だけで考えると堂々巡りになりがちですが、書き出すことで思考が整理され、客観的に自分を見つめ直すことができます。
ここでは、分析を深めるのに役立つ無料のテンプレートやツールをご紹介します。
また先ほどのStep1~Step3で紹介した自己分析質問リスト一覧もこちらからダウンロードできます↓
【ダウンロード可】すぐに使える自己分析テンプレート3選

「ノートをどう作ればいいかわからない…」という方のために、この記事で紹介したフレームワークをまとめた、すぐに使えるテンプレートを用意しました。
ぜひダウンロードして活用してください。
・モチベーショングラフシート: 過去の経験と感情の起伏を可視化し、自分の価値観の源泉を探ります。
・Will/Can/Must整理シート: 自分の願望・能力・役割を整理し、キャリアの方向性を見つけます。
・強み・弱み言語化シート: 他己分析の結果や自分の経験を元に、アピールできる強みと向き合うべき弱みを具体的に書き出します。
客観的な強みを知るおすすめ自己分析ツール
自分一人での分析に行き詰まったら、客観的な診断結果を提示してくれるツールを活用するのも一つの手です。
世の中には無料で利用できる診断ツールがたくさんあり、自分では気づかなかった意外な強みや適性を発見するきっかけになります。
・厚生労働省が提供しているツールです。
・マイナビ転職(登録しなくてもできます)
やってはいけない!大人の自己分析のやり方で注意すべき点

自己分析は自分を知るための有効な手段ですが、やり方を間違えると、逆に混乱してしまったり、誤った結論に至ってしまったりすることもあります。
ここでは、社会人の方が自己分析を進める上で特に気をつけたい3つの注意点をご紹介します。
注意点1:手段(転職)を目的として捉えない
自己分析を進めていると、いつの間にか「転職すること」自体が目的になってしまうことがあります。

意外と陥りやすい落とし穴です!
本来、転職は自己分析で見つけた「理想のキャリア」を実現するための、あくまで一つの手段にすぎません。
目的と手段を履き違えると、「とにかく今の環境から抜け出したい」という一心で焦ってしまい、本質的な課題解決にならない転職をしてしまう可能性があります。
自己分析の目的は、自分らしいキャリアを歩むこと。
そのことを常に念頭に置き、冷静な視点を忘れないようにしましょう。
注意点2:「できっこない」と自分の可能性に蓋をしない
特に社会人経験が長くなると、「今さら新しいことなんて無理」「自分にはこの程度の仕事しかできない」といったように、無意識のうちに自分の可能性に蓋をしてしまいがちです。
しかし、自己分析の段階で、こうした固定観念や現実的な制約に縛られる必要は全くありません。
未来の理想を描くステップでは、一度すべての制約を取り払い、「本当はどうなりたいのか」という純粋な気持ちと向き合うことが大切です。
まずは自由に発想を広げ、その上で理想を実現するための具体的な方法を考えていく、という順番を意識してみてください。
注意点3:心身が万全な状態で取り組む
意外と見落としがちなのが、自己分析に取り組む際のコンディションです。
仕事で疲弊している時や、気持ちが落ち込んでいる時に自己分析を行うと、どうしてもネガティブな側面にばかり目がいってしまい、自分の強みや良い点を見つけにくくなります。
過去の失敗体験を思い出して、さらに落ち込んでしまうという悪循環に陥ることも。
自己分析は、自分と向き合うための大切な時間です。
だからこそ、休日など心と体に余裕がある時に、リラックスできる環境で行うことをおすすめします。
前向きな気持ちで取り組むことで、見えてくる世界もきっと変わってきます!
まとめ:大人の自己分析を実践して自分らしいキャリアを描こう
この記事では、大人向けの自己分析のやり方を、具体的なステップや注意点、成功事例を交えて解説してきました。
自己分析は、一度やったら終わりではありません。
キャリアのステージやライフイベントによって、価値観は変化していくものです。
定期的に自分と向き合う時間を作り、キャリアの軌道修正を行っていくことが、自分らしい人生を送るための鍵となります。
今回ご紹介した方法を実践し、あなただけのキャリアを描くための第一歩としてみてください。
見つけた「軸」と「価値観」を次のアクションに繋げる方法
自己分析で見えてきた「自分だけの軸」は、具体的な行動に移して初めて意味を持ちます。
まずは、小さな一歩からで大丈夫!
本を1冊読んでみる、オンラインセミナーに参加してみるなど、今日から始められるアクションプランを立ててみましょう。
転職を考えている場合は、見つけた軸を基に求人サイトの検索条件を設定したり、職務経歴書を見直したりします。
行動することで新たな気づきが生まれ、自己分析がさらに深まっていくという好循環も生まれます!
軸や価値観が自己分析しても見つからないという方はエージェントに相談してみるのも一つの手です。
色んな切り口からあなたの魅力を引き出してくれることと思います!
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行き詰まったらプロに相談してみましょう
「一人で考えても、どうしても答えが出ない」「客観的なアドバイスが欲しい」そんな時は、キャリアのプロに相談するのが非常に有効です。
キャリアコンサルタントや転職エージェントは、数多くのキャリア相談に乗ってきた専門家がいます。
第三者の視点からあなたの強みを引き出してくれたり、自分では思いつかなかったようなキャリアの可能性を提示してくれたりします。
一人で抱え込まず、プロの力を借りることで、視界が一気に開けることもあります!
選択肢の一つとして、ぜひ覚えておいてください。


今の仕事、このままでいいのかな?
自分の本当にやりたいことって何だろう?